受験生は見てはいけない映画【バッド・ジーニアス】評判・あらすじ・感想

タイのコラム

「センター試験」に代わり「大学入学共通テスト」が導入され、実施初年度となる2021年度。試験実施日まで残すところ2か月程となり、受験生もいよいよ追い込みをかける時期に入ったのではないでしょうか。

テストと言えば、メチャクチャ面白いタイ映画がありますので、本日ご紹介したいと思います。2017年にタイで公開され、8つの国と地域でタイ映画史上歴代No.1 の大ヒットを記録した作品バッド・ジーニアス 危険な天才たち です!

この映画はタイに興味がなくても本当に楽しめる映画なので是非、この記事を見て興味を持っていただければ幸いです。

スポンサーリンク

あらすじ

小学校の頃からずっと成績が優秀だが、裕福とはいえない父子家庭で育った主人公の女子高校生リンは、明晰な頭脳を見込まれて特待奨学生として晴れて進学校に転入を果たす。
リンは、試験の最中に新しい学校で最初に友人となったグレースが、テストの答案が解けず困っているのを見かねてカンニングで救った。その噂を聞きつけたグレースの彼氏・パットは、リンにビジネスー高度な方法でカンニングを行い、答えと引き換えに代金をもらうーをもちかけるのだった。
更に試験で良い点を取りたい生徒が他にもいて、クラスメートから賞賛され、報酬も溜まっていく。
そしてビジネスの集大成として、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試 STIC の試験に、リンのビジネスをよく思っていなかった天才的な頭脳を持つ苦学生・バンクを仲間に引き入れて、最後で最大のカンニングを仕掛けようとするが・・・。

レビュー ネタバレなし

冷や汗が出る程の緊張感がたまらない

カーアクションがある訳でもなく、最新技術を使った駆使した驚愕のシーンもないですが、この映画は何と言ってもメチャクチャ緊張感があります。
どうして、そんな緊張感があるのかと考えたのですが、日常の生活で激しいカーチェイスをして逃げ切ったり、崖から飛び降りたりとかって、ほとんど経験しないじゃないですか?
だからこそ、映画で非日常を映像を通じて体験すると思うのですが、この映画は学生時代に経験したことのある緊張感のあるテストが舞台なので、「うぉー!カンニングがばれたらどうしよう!?」とつい感情移入をしてしまいます。「明らかにバレバレじゃん」的なカンニングもありますが、特に学生の方は盛り上がることは間違いなしです。

実際にこの映画は中国で起こった不正入試事件をモチーフに製作されています。
そういえば日本でも大学入試の試験中に問題の一部がYahoo!知恵袋に投稿された事件がありましたが、絶対にマネしたらダメですよ!

それぞれの思惑が絡み合う人間模様

主人公のリンは本当に優しいんですよね。家が貧しいので進学校に入学するときもお金の心配をしたり、勉強が苦手な友人のグレースに勉強を教えるも、教えた内容を全く覚えていなく、試験中に泣いているグレースのために危険を冒して答えを教えてあげるんですよね。

苦学生のバンクも、クリーニング屋のお母さんの手伝いをしながら、勉強をして良い仕事についてお母さんを楽にさせてあげたいと思っている心優しい青年で、また曲がった事が嫌いな真面目で正直な性格なのです。

そんな、心優しい真面目な天才二人が悪事に巻き込まれちゃう。これが本当に何とも言えない気持ちになります。

特に注目して欲しいのは、この主人公のリンと苦学生のバンクは物語が進んでいくと、ドンドン性格が変わっていって、顔つきが変わってきます。その辺りも是非注目してください。

登場人物のタイ感がたまらない!

主人公リンの友人のグレースは天真爛漫でカワイイんですが、色んな意味で頭が良くないんですよね。ただ悪気がないので憎めないというか、まぁカワイイのです。

そして彼氏のパット。怒られるかも知れませんし、気分を害する方がいらしたら申し訳ないのですが、こんな感じのお金持ち道楽息子のタイ人男子は実際居まして、わたくしロンの脳内で5人ぐらい頭に浮かびました。
このカップルを見ていると、しみじみとタイを思い出します・・・・。

一方、対照的にタイならではの親子の愛も感じることができます。

こんな人は見ないで!

「気楽な映画を見よう!」という方にはオススメしません。
わたくしロンが持っているタイ映画の気楽さは全くありません。”カンニング”と聞くと悪いことですが、どこかユーモラスな印象を受けるのですが、決してコメディ映画ではなく、見終わった後も色々と考えさせられる映画です。

まとめ

とにかくハラハラするし、タイ映画のコメディさも感じることができる、お叱りを受けることを覚悟で申し上げるとタイ映画らしくない満足度の高い映画です。
お金に対する欲望で堕落したり成長したりする登場人物は、観る人に多くのことを考えさせられます。

またこの映画をさらに魅力的にさせているのが「効果音」。映像とのマッチ具合がハンパじゃないです!!

今年に行われた2020年度の入試も、ちょうど受験シーズンの2~3月にコロナ感染が拡大し始め、国公立大学では後期日程を中止したり、私立大学では振り替え受験の実施をしたりと、受験された方はご苦労されたと思います。

2021年の大学入試は「センター試験」が「大学入学共通テスト」に代わる初めての年なので、過去問がないから手探りで対策をしつつ、新型コロナというマイナス要素が重なったので、受験される方は本当に大変だと思いますが、自らの力で突破されることを願っております。

教育システムの問題を浮き彫りにしたといってもよいバッド・ジーニアス 危険な天才たち是非観て欲しい一本です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました