子どもの教育を考える際に、”英語教育” で悩む方も多いのではないでしょうか。
わたくしロンも、社会人になってから英語で苦労した経験があり、せめて子どもには英語で苦労しない ”ある程度の英語力”を身につけて欲しいと漠然と考えていました。
結局、わたくしロンの娘は、2歳から9歳までの7年間、バンコクのインターナショナルスクール(以下、インター校)に通い、帰国後の現在は日本の国立の中学校に通っています。
最近は両親がともに日本人であっても、幼少期から国際感覚を身につけるためインター校へ入学をお考えの方も増えていると聞きます。日本のインター校とは異なることもあるかと思いますが、グローバル化が進む現在で英語の必要性を感じて、幼少期から英語に触れさせたいとインター校への入学をお考えの方に参考になれば幸いです。
インター校に入れる理由を深掘りしよう!
まず、どうしてインター校に入れたいのかを深く考えることを強くオススメします。
わたくしロンの場合は、会社の都合でタイのバンコクに赴任していました。
赴任期間が終わると、日本に帰国することはわかっており、さらにはバンコクには世界最大規模の日本人学校があったのですが、帰国後の事も考えてあえてインター校に入れる結論に至った理由を書いていきたいと思います。
帰国後、子どもに自信を持たせたい
日本に帰国後はインター校ではなく、日本語で授業を受ける学校に通わせることを最初から決めていましたので、帰国後に日本の学校にスムーズに対応できる準備をすることも考えました。
学生時代は英語が苦手な方が多いイメージを持っていましたが、ベネッセ教育総合研究所が2015年に行った「学習基本調査・国内調査 中学生版」によると嫌いな教科1位が「英語」という結果で、今もあまり状況は変わっていないことがわかります。
”苦手になる可能性が高い英語が、帰国時にクラスのみんなより少し話せれば自信がついて、その後も自ら興味を持って学んでいくのでは?” と考えました。
この考えは見事に的中しまして、帰国後の学校生活で日本語の授業についていく大変さとお友達と新しく関係を作っていく心配がありましたが、娘にとって英語がストロングポイントとなってクリアすることができました。
英語に拒否反応がなかった
ヨチヨチ歩きを始めた頃から、DVDで『えいごであそぼ』とかを見せていたのですが、全く嫌がることなく『アンパンパン』を見るのと同じ様に熱心に見ていましたので、英語オンリーの環境に入ってもやっていけそうと感じました。
プリスクールに入園後に先生から「英語オンリーの環境にどうしても馴染めない子が何人かいる」と聞いて、この直感は当たっていたと思いました。
この点は年齢が進むにつれて顕著に現れ、影響が大きくなります。
英語オンリーの環境に馴染めないと、やはり日本人同士で集まってしまうのは仕方がないことだと思います。
ワーキングホリデーで日本人同士で固まると英語力が身につかないと聞かれたことはないでしょうか。同じことがインター校でも起きる可能性がありますので、フラットな目でお子さんを観察されることをオススメします。
国際感覚が身につく
娘が最初に仲良くなったのは、タイ人とイギリス人の女の子でした。
その後も、オランダ人やバングラディシュ、韓国のお友達も出来ました。
娘が通っていたインター校は、お昼ごはんもハラルフードが用意されており、娘もかなり早い時期から世界には宗教がいくつもあって守るべきルールがあると認識していた様子でした。
インター校は英語を勉強しに行く学校ではなく、英語を使って勉強する学校ということを常に忘れないようにしていました。
いくら語学が堪能でも、国によって習慣や文化の違いがあることを前提に考える力が身につけば、国や宗教が違ってもお互いを尊重する気持ちを持てると考えています。
インター校に入ってから注意したこと
学校では英語のみを話す
せっかくインター校に入って授業は英語で行われても、常に日本人生徒同士で固まって、結果として授業のとき以外は日本語での会話が常態化してしまう様な中途半端な環境となると、『日本語も英語力も年齢に応じたレベルに満たない語学力』となってしまう危険性があります。
子どもに「日本人以外のお友達と仲良くしなさい」と言うのは学校で学ぶ大きな枠組みから見ると本末転倒なので、英語で学校生活が過ごせる環境にすることを意識しました。
具体的には、以下の2つを入学時とクラス替えの時に行いました。
・入学式や父兄が参加する行事などでは、他国の父兄と積極的にコミュニケーションを取って、子ども同士も接触機会を増やす様に心掛けました。
親同士が話しをしていると、子どもが親の話が終わるまで待っているのは退屈なので、子どもがお喋りしだしたり、校庭に一緒に遊びにすることを狙いました。
・担任の先生には校内で英語以外の言語を話していたら、きつく注意して欲しいとお願いをしました。
日本人としてのアイデンティティーを確立する
『日本人としてのアイデンティティー』というと少し大げさかも知れませんが、日本人が世界で評価されている一つに礼儀正しさがあると思います。
英語が話せるだけで自分の考えを持っていないとか、丁寧で敬意のある振る舞いが出来ない人にはなって欲しくないので、家庭内では”きちんとした言葉遣い” ”礼儀や作法をおろそかにしない” を意識して日本語で会話することを徹底しました。
出口戦略を考えてから、”メリット”と”デメリット”を比較しよう!
出口戦略とはもともと軍用用語で、いかに損失を抑えて撤退するかの戦略のことをいいます。
近年、投資の世界においても用いられるようになっており、投下した資金を減らすことなく、なるべく多く増やして投資活動を終了するかを考える際に使用されます。
ご家庭によってインター校に入学させる理由は異なると思いますが、インター校入学前の時点で “出口” つまり、海外の大学を目指す or 小中高大のどの段階で編入学をするのかを考えておくことは後悔しないために必須の行為と考えます。
ご家庭でインター校でのメリットと、許容できるデメリットと相談しながら、出口戦略の取りやすさとメリットとデメリットのバランスをとって検討されることをオススメします。
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